USHIMOMO 推薦図書の会議室 96/02/04 20:24

00097/00097 KGH10661 大橋真人 読書の小径 その24 「自然流『せっけん』読本」


みなさん、こんにちは。みなさんは、合成洗剤がいかに地球の環境を悪化させ、我々の体を蝕もうとしているかご存知でしょうか?知らなかったのが、私ひとりであってくれればと願います。しかし、案外みなさんも知らないのではないのではないかと思いますので、石けん屋さんが書いた本をご紹介したいと思います。
 私は、昨年1227日、長崎県川棚町の「あんでるせん」で、お店のお客さんの茂田さん(長崎市在住)とお逢いした折、森田光徳著「自然流『せっけん』読本」(農文協刊)を読むことを薦められました。年末、書店に注文してあったのが、先日入荷しました。読み終え、合成洗剤の恐さを知りました。
戦後の石けん全盛時代を経て、昭和30年代後半から電気洗濯機の普及とともに合成洗剤が石けんを駆逐してしまいますが、著者の会社でも一時、石けんから合成洗剤に製造を切り替えた時期がありました。ところが、昭和40年ころから、赤い湿疹に毎年悩まされるようになり、それが合成洗剤の皮膚障害だと分かったのが昭和46年の初夏だといいます。
たまたま、無添剤粉石けんの注文を当時の国鉄から受けて、その試作品を自宅に持ち帰り、洗浄試験を兼ねて使用してみて気がついたといいます。五、六日目には、長い間苦しめていた赤い湿疹がなくなっていたのです。「洗剤屋が洗剤による皮膚湿疹を数年間も知らなかったとは!」と、自戒をこめて、述べておられます。(P13)それから、「合成洗剤の毒性」に関する本をかたっぱしから探し求めて勉強されたといいます。「化学物質のこわさは、目の前でコロリと殺さず、ジワジワと年月をかけて致命的な障害を与えることである。カネミ油症、水俣病、イタイイタイ病、PCB汚染魚にしても目の前でコロリと死んだことはない。だからと言って、微量の毒なら安全と言えるだろうか。」(同 P77)とおっしゃてみえます。
 「市販されているシャンプーやリンスのほとんどが、合成洗剤である。案外、これを知らない人が多いのに驚く。もっとも、これは化粧品に属するので、合成洗剤の表示がないからだろう。・・合成シャンプーは、台所用洗剤よりも皮膚障害が強く・・・・皮膚から浸透したシャンプーは肝臓や腎臓障害の原因になる。」(P91
そこで、私は、洗濯、食器洗い、入浴、シャンプー、住まいの掃除、と身近なところにある物を一つひとつチェックしてみたら、合成洗剤ばかりでした。なんとびっくりしたことか!。細君に聞いたら、合成洗剤の危険については、生協を通じていろいろ耳にしているけど、それに代替する物を何処で手にいれたいいのか分からなかったと言います。私にも、今まで、前著を読むまで全く知らなかったわけですからしょうがありません。
 細君と相談した結果、とにかく、自分達の健康はもとより、地球環境に良いことをしようということになりました。そこで、さっそく「シャボン玉友の会」あて「粉石けん」、「固形石けん」を注文しました。一年後使用した結果を、報告したいと思っています。一人ひとりで出来る地球にやさしい行動を、一人でも多くの人が心がけられることを希望しています。

 地球もわれわれ人間も浄化の時を迎えようとしているのですから。

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