USHIMOMO 推薦図書の会議室 95/12/22 14:38

00076/00076 KGH10661 大橋真人 読書の小径 その17 「ホピ 精霊たちの台地」


 朝早く、わが家の同居犬「空」と散歩することはとても気持ちがいい。ティク・ナット・ハン師のウオーキング・メディテーションを実践している気分です。散歩の途中、ゴミが落ちていれば、拾うようにしています。冷気(霊気?)のおかげで身がしまり、約20分の散歩で、気分は爽快になります。ありがたいことと感謝しています。
 いつも通る散歩コースに小さなため池がありますが、今年の夏の異常な暑さが原因か分かりませんが、酸欠のためか、浮き草が腐敗して異様な臭気を放っていました。ところが、最近それを感じなくなりました。私の鼻が悪いのか?慣れてしまったせいか?と思ってみましたが、そうではなく、浮き草そのものが見あたりません。よく、注意して見ると、池の中に沈んでしまっているようです。ため池そのものが、一つの生命体であり、自己浄化作用をしているんではないかと思われます。
 いつも行く書店で見つけた青木やよひ著「ホピ 精霊たちの台地」(PHP研究所)がきっかけで、ルドルフ・カイザー著「ホピ 宇宙からの予言」(徳間書店)や小原田泰久著「ホピ的感覚 預言された『浄化の日』のメッセー」(KKベストセラーズ)を読むことになりました。「ホピ」とは、アメリカ先住民として南西部の北アリゾナの地方に定住してきた一小部族の名前であり、近隣の諸部族が彼等を、「平和な人々」あるいは「善良な人々」と呼んだことに由来するといいます。数百年以前から標高1500メートル以上の不便な岩盤台地(メサ)に村落を移したのも、他部族と戦わずに身を守るための知恵であったといいます。
 人種的には、我々と同じモンゴロイドに属し、先祖伝来の土地(この辺りがあまりにも不毛な荒地だったが故に伝来の居住地に住むことを許された)で伝統的な生業(農耕)を維持してきました。そのホピ族に五つの石板についての預言が伝わっています。その石板は、この世界が始まったときに兄弟たちが一枚ずつ持って世界各地へ散っていったといわれています。ホピの村にも一枚が残っています。

  「浄化の日には、その石板がホピの地に集まってくる」そう預言ではいわれている。
   今、その石板と思われるものが、あちこちで見つかっているそうだ。
   日本でも、ホピの預言と同じ内容のことが絵として刻まれた石が見つかった。
                     (小原田泰久著「ホピ的感覚 預言された『浄化の日』のメッセージ」P215
 ペトログラフの宝庫、シェブロンキャニオンの古代祭祀場に「ホピの伝説」が刻まれているといいいます。こうして、「読書の小径 その5」(#43)とつながってくる不思議(因縁?)を感じています。

  人間の進化の仕方には、もう一つの別の道があるのかもしれないという考えに私を導いた。いやそれは、ひょっとすると私たちは、どこかの分岐点で道の選択を誤ったのではないかという疑惑だった、といった方が正しい。(青木やよひ著「ホピ 精霊たちの台地」P252) との指摘は意味深長であると思います。

 ため池が自己浄化するのと同様に、地球(ガイア)も自己浄化の時を迎えようとしていると思います。そして、我々人間も・・・・・・・?
破局(カタストロフィ−)の’96年には何が壊れ、何が再生されるのでしょうか? そんなときには、少なくとも、気持ちだけは前向きにしてまいりたいと思っています。

「戻る」