USHIMOMO 推薦図書の会議室 95/10/17 22:58

00048/00048 KGH10661大橋真人  読書の小径 その7   「人間・釈迦」


一昨年4月より、「空」という名前の犬が、家族に加わりました。当時、小4の下の息子が自分達でめんどうをみるから、犬が飼いたいと泣いて訴えてきました。私の家は、父母と同居であり、父は大の犬嫌いときているから、息子の気持ちが痛いほど分かり、私までせつない気持ちになってしまいました。というのは、以前捨てられていた子犬を保育園に通っていた彼が、かわいそうと思い家に連れてきた時、運悪く私がいなかったため、父に「ダメ」と言われ、泣く泣く返しに行った事件があったのです。どんなに、幼心を傷つけられたかと、思うと悔しくてたまりませんでした。私も犬は好きですし、子供の情操教育のためにもいいことだと思っていたので、父に孫のためにと頼み込み、しぶしぶ承知してもらうことになりました。
 名古屋市緑区の大高緑地公園の近くで、子犬を分けてもらえる所があると聞き、子供3人と私とで出かけました。可愛い子犬がいっぱいいる中で、長女の慶子が選んだ犬に全員賛成して決定しました。家に帰る途中、寂しいせいか、「クウ、クウ」と鳴くではないですか。そこで、名前を付けてあげようということになり、私が、「クウ、クウ」と鳴いているから、漢字で一字で「空」と付けることを提案したとこ ろ、「そりゃ、いい名前だ」とみんな賛成してくれて決まりました。

その年の5月に、高橋信次著「人間・釈迦@A」(三宝出版)をシンガポールへ行く飛行機の中で読み、「空」の本当の意味を知り、この犬の存在の意味を深く感じてしまう私でした。昨年から勉強してきた成果として今感じていることは、この世の出来事は偶然起きているのではなく、すべて必然、必要だから生じているということです。妻は犬が大好きで、「空」のことをことのほか可愛がっています。朝晩、みんなで交代して散歩に出かけています。私も朝早く起きるのが愉しみになりました。朝、妻が忙しい時は私の担当です。今は午前6時前に日の出がありますが、朝日の神々しさを感じたり、霊気あふれる中を散歩していて路傍に小さな可愛いい雑草を見つけて感動しています。最初は義務感から、散歩に連れて行ってやらなくてはと、思っていたのですが、実は「空」のおかげで、朝早く起きれて、しかも散歩までさせていただけ、健康にしてもらっているのでは・・・?と、今では感謝しています。おかげで、妻もいい運動ができているようです。
 わが家に「空」がいることの意義をつくづく感じます。見方、考え方を変えると、いろんなことに「感謝」できます。「すべて必然、必要だから・・・」と思えるようになると、一期一会を大切にするようになり、すべての事に前向きになれます。

ピンチはチャンスだ ありがとう
 つらいことがおこると感謝するんです
 これでまた強くなれると ありがとう
 悲しいことがおこると感謝するんです
 これで人の悲しみが良くわかると ありがとう
 ピンチになると感謝するんです
 これでもっと逞しくなれると ありがとう
 つらいことも悲しいこともピンチものりこえて
 自分自身に
 そうするとふっと楽になって楽しくなって
 人生がとても光り輝いてくるんです
 ピンチはチャンスだ 人生はドラマだ
 人生がとてもすてきにすばらしく
 よりいっそう光り輝きだすんです
 ますます光り輝く人生を
 ありがとう の心と共に (清水英雄著「ありがとう」(株)ヒューマンウェア研究所刊より)
 
この詩の境地で自然にふるまえればいいと思っています。私はこの詩がとっても好きで、お客様にコピーして差し上げています。みなさんは、どう感じられましたでしょうか? 

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